Talk Radio (1988) : トーク・レディオ

現在欧米で議論を呼んでいる“ショック・ラジオ”を舞台に、マス・メディアと聴取者との間の敵意と憎悪を描く。監督は、オリヴァー・ストーン、スティーブン・シンギュラーの原作と主演のエリック・ボゴジアンの同名戯曲を基に、脚本はボゴジアンとストーンの共同担当。出演はほかにエレン・グリーン、レスリー・ホープなど。

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Talk Radio (1988) : トーク・レディオのあらすじ

テキサス州ダラスの地方局KGABの人気番組「ナイトトーク」のDJバリー・シャンプレーン(エリック・ボゴジアン)は、あらゆる階層の人々からかかってくる電話のさまざまな悩みに、ことごとく毒舌をふるい、社会の矛盾に対し怒りをぶちまけていた。そして彼の人気は、この番組を全国放送のネットにのせようという話が持ち込まれるまでになっていた。

しかしその一方では、聴取者を罵倒し言いたい放題の彼を憎む者も多く、電話で脅迫されたり、ユダヤ人を擁護するバリーに対するネオ・ナチ・グループの嫌がらせ、またバスケットボールの試合に招かれたある日、他の観客にやじられ、退場を余儀なくされることもあった。バリーには現在プロデューサーのローラ(レスリー・ホープ)という恋人がいたが、別れた妻エレン(エレン・グリーン)のことが忘れられない彼は、全国放送出演が決まった時、彼女を呼び寄せた。しかしその初日になって、バリーは局の重役から全国ネット放送の延期を言い渡される。そしてその夜、スタジオにかかって来る電話に、彼は今まで以上に混乱する。冗談でスタジオに招いたファンのケント(マイクル・ウィンコット)の姿に若き日々の自分自身を思い出したバリーは、アメリカ社会の矛盾や堕落を暴きたてている自分が、いつしか侮蔑や暴力や血を求める人々のいけにえになっているのではないか、と思い始める。

そんな彼を支えようとエレンは優しい心づかいを示すが、バリーは皮肉とののしりでそれに応え、彼女は彼のもとを去っていった。放送はますますヒステリックになってゆき、声をからして真実を聴取者に訴えるバリーの迫力に、局のスタッフも息をのみ、全国ネットの契約も正式に交わされた。しかしその夜、放送を終えて表に出たバリーは、何者かによって射殺される。言論の自由を信じ、真実を語り続けた彼は、アメリカにはびこる真実への敵意と憎悪の犠牲となってその生涯の幕を閉じるのだった。

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